tarokbの備忘録

作れそうなものは作ってみよう。

ベーコン、ショルダーベーコン、ボンレスハム(2017.09.09)

 

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今回はベーコン、ショルダーベーコン、ボンレスハムを各1kg作りました。

いろいろレシピはありますが、基本的にベーコンとハムは同じ下ごしらえ、燻製で出来るようです。

ハムは途中に成形、最後にボイルの工程があります。

 

せっかくなので少しハムとベーコンについて調べてみました。

ハム(ham)自体が英語でもも肉の意味。元々は骨付きもも肉で作っていたが、そこから発展して骨なしもも肉で作ったものをボンレスハム(boneless)、ロースで作ったものをロースハム、肩ロースで作ったものをショルダーハムと呼ぶようです。

ハムは必ずしも燻製が必要なわけではなく、火入れ(茹でたり、蒸したり)や乾燥(生ハムなど)などしてそのまま食べられる状態であるものをいうようです。

あと紐で縛ったり、網に入れたり、さらしで包んだりすることが多いですが、これも必ずしも必要なことではなさそうです。

なので、おそらく定義的には塩漬けし、ボイルやスチームで火入れした、もしくは乾燥させたそのまま食べられる状態の豚肉といったところでしょうか。

 

色々なパターンがあるハムに対し、ベーコンはシンプルです。

必ず燻製が必要で、その後に火入れはしません。

定義はバラ肉を塩漬けして燻製した肉。たぶん。

肩ロースで作るとショルダーベーコン、ロースで作るとカナディアンベーコンと呼ぶそうです。

ハムはそのまま食べることが多いですが、ベーコンは焼いたりしますよね。

なのでベーコンは必ずしも火がちゃんと入ってなくてもいいようですが、私はなんとなくこだわりで、そのままでも食べられるベーコンを作りたいと思います。

 

ちなみに前回のベーコンも自分では火入れ(殺菌)したつもりなのでそのまま少し食べましたが、その後いろいろ調べた結果、おそらく中までちゃんと火が入っていなかった可能性が高いです。

 

前回は振り塩法で行いましたが、今回はソミュール液を試してみました。

肉1kgに対して
水    500ml
岩塩   35g
三温糖 20g
黒胡椒 つぶのまま6g
ニンニク  2片 スライス
生姜   小1個 スライス
タカノツメ 1本 輪切り
タイム、ローリエローズマリー(ふたつずつ位)
一煮立ちさせ、汁以外は捨てて、冷まします。
塩分濃度も本当に人それぞれですね。3%の人もいれば20%の人もいるようです。 
ネットなどであまりにいろいろな情報をかいつまんだ結果、今回はこのようになりました。
生姜は余計だったかな。。
 
 以下、工程です。
1日目 血抜き
今回は試しに血抜き工程を追加しました。
肉をよく洗ってから、キッチンペーパーで水気を取ります。
肉1kgに対し100gの粗塩を擦り込んでビニール袋に密封し冷蔵庫で一晩寝かせます。
 
2日目 塩漬け
ビニール袋から肉を取り出し塩を洗い流します。
どの肉からも思いの外ドリップが出ていたので今後も血抜きは行おうと思いました。
塩漬けの前に作っておいたハーブウォッカに肉を30分ほど漬けました。
漬け込み時間を短縮するための措置のようなので今後は必要ないかも。
あと前回はフォークで肉に穴をあけたのですが、これも必要ないと感じる人も多いようなので今回はしていません。
ソミュール液に浸け、ビニール袋で密封して冷蔵庫で寝かせます。
今回は5日間寝かせました。
塩漬期間が長いほうが美味しいという意見が多いので本当は2週間位寝かせたいところですね。
 
7日目 塩抜き、乾燥
肉をよく洗いボウルにいれ、流水で塩抜きします。
3時間後それぞれ少しずつ切って焼いて塩加減を確認すると、バラ肉だけやけに薄く、肩ロースともも肉はまだしょっぱい。
バラ肉は肩ロースと同じビニール袋に入れてたので不思議に思い、別のところを切ってもう一度確かめたけど結果は同じだったので、バラ肉は塩抜き完了。
肩ロースともも肉は塩抜き続行で30分に一度くらい味見していましたが、なかなか塩分が落ちず、夜の作業で眠くなったので5時間で切り上げました。
ハムは最後にボイルするのでまだいいとして、ショルダーベーコンがどうなってしまうか少し不安です。
塩抜き後、キッチンペーパーで包んで冷蔵庫に入れ一晩乾燥させます。
もっと気温が下がったら外に干したほうが良いようです。
 
8日目 成形、燻煙

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手前左がボンレスハム、右がショルダーベーコン、奥がベーコン
今回は電気コンロとスモークウッドを両方使うので脂が落ちないように間にお盆をはさんでいます。 
ベーコンは前回長く伸びてしまったのですが、横に吊るせば伸びないそうです。
 
ここで初めてハムのみの工程、丸く形成します。
これもいくつか方法があるようですが、私の場合はさらしで巻いて両端と全体をタコ糸で縛りました。
もも肉の場合はもともと丸いので楽でした。
スモーカーを電気コンロで50℃まで温め、肉を吊します。
50〜60℃で1時間半温乾燥を行った後、スモークウッドに火をつけました。
前日からの乾燥も含め、乾燥具合で食感や味が変わるようなのでここも色々試したいポイントですね。
 
今回は進誠産業のヒッコリーにスコットランド産ピートをトッピング。
煙の匂いは前回のサクラに比べるとあっさりな感じですね。
ちなみにヒッコリーだけ他のウッドより高いです。
またヒッコリーは日本にあまり自生していないため、アメリカからの輸入木だそうです。
他メーカーではオニグルミをヒッコリーとして販売しているところもあるようですが、ヒッコリーはクルミ科ペカン属、オニグルミはクルミ科クルミ属なので厳密にはヒッコリーではないとのこと。
まぁ、美味しかったらなんでもいいんですが、北米ではベーコンやハムの燻製はヒッコリーが使われることが多いようなので今回はこだわってみました。 

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その後ゆっくり温度が上昇していき、ちょうど3時間後80℃でスモークウッド1本終わりました。
たまたま外気温と合ったのか、今日は温度の調整はほとんどしなくて大丈夫でした。
あと昼から夜にかけての燻煙だったので、外気温はだんだん下がったはずですが、スモーカー内の温度は最後が一番高い状態でした。
おそらく木製のスモーカーが徐々に蓄熱していって保温効果が現れたのだと思います。
ここでハムだけ取り出して、ベーコンとショルダーベーコンはそのまま火入れします。
調べた情報によれば、豚肉は63℃30分で殺菌されるようですが、スモーカー内の温度と肉の中心部でかなりの温度のギャップが生じるようです。
なので、燻煙後、殺菌のため75〜80℃で2時間温乾燥を行い終了しました。
午後1時過ぎから始めたため外はもう真っ暗です。

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出来上がりはこんな感じです。(上ショルダーベーコン、下ベーコン) 
ベーコンは伸びずに済みましたが、今度は波うっちゃいました。
次回はフック5本くらい使って波打ちを防止したいと思います。
荒熱が取れたらラップで包んで冷蔵庫で一晩寝かせます。
 
取り出したハムはこちらも殺菌のため、65〜75℃で2時間ボイルし終了です。
おそらくですがボイルの場合は水温と肉の温度は同じくらいになると思われます。

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この後、氷水でしめ、さらしを取って、ラップで包んで冷蔵庫で一晩寝かせました。

 

翌日、まずハムから。

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しっとり完璧なハムです。

塩抜きが甘かった分、少しだけ塩気が強いですが許容範囲です。

風味も不思議なほど売ってるハムと同じです。

ただ売ってる加工肉(もちろん全てじゃないですが)は調べれば調べるほど口にしたくなくなりますので、その点自分で作ったものは安心です。

ベーコンの場合、味や香りはあるにせよ、結局は豚肉感が強いですが、ハムはハムですね。

工程が多いこともありますが、ハムの方が達成感があります。 

 

続いてショルダーベーコン。

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残念ながら赤身の中心部あたりが若干生っぽい。。
厚みがあるので火入れが足りなかったようです。
それと懸念していたことですが、しょっぱい。。
次回はちゃんと火が通るようにまた挑戦します。

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美味い。   
 
ベーコンは最初から嫁ぎ先が決まってたのでそのまま渡しました。
おそらくですが、バラ肉は厚いところでも肩ロースの半分ほどなので火は通っていると思います。
塩抜きがやけに短時間だったのが気になりますが。。
 
普段料理をしない私が、ベーコンは今回で2回目、ハムは初めてですが、その出来に驚きです。
自画自賛しているわけではなく、そんな私でも出来るので興味のある人は是非やってみてください。
きっとハマりますよ。
 
 

データ

対象:ベーコン、ショルダーベーコン、ボンレスハム

材料:バラ肉1kg、肩ロース1kg、もも肉1kg

塩漬:ソミュール法 5日間(水500ml、岩塩35g、三温糖20g、黒胡椒(ホール)6g、ニンニク2片(スライス)、生姜小1個(スライス)、タカノツメ1本(輪切り)、タイム2茎、ローリエ2枚、ローズマリー2茎)

塩抜:バラ肉は流水3時間、肩ロースともも肉は流水5時間

風乾:冷蔵庫で一晩(13時間くらい)

温乾:50~60℃ 1時間半

燻煙:ヒッコリーウッド+ピートパウダー、60~80℃ 3時間

湯煮:65~75℃ 2時間(ハムのみ)

火入:75~80℃ 2時間(ベーコン2種のみ)

熟成:冷蔵庫で一晩

 

 

次回に向けたメモ

自分には振り塩法の方が性分的に合ってる様な気がする。

またレシピも出来るだけシンプルにしたい。

今回ソミュール法で色々入れてみて実際複雑みも感じましたし美味しかったのですが、塩、砂糖、胡椒、ローリエくらいで美味しければその方がいいかな。

塩漬け期間や乾燥時間、燻煙時間も人それぞれなので色々試したい。

塩抜きはしっかり行う。

肉の穴あけは今後も必要なさそう。ソミュールだったからかも。要実験。

バラ肉は最初の段階で赤身とバランスが取れるように脂をトリミングしたほうがいい。

ベンチ(2017.09.03)

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ネットで見つけたベンチを真似して作ってみました。

6フィートの2×4材6本をカットし、寸切りボルトでとめただけです。

燻製するときに使いたいと思ったので燻製箱と同じ柿渋塗装。

穴の加工精度が悪くよく見ると結構ガタガタです。

罫書きも穴あけも難しいですね。

失敗に気づいたのがもう穴あけが終わるころだったのでこの出来ですが、今回で結構コツはつかめたと思います。

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スモークチキン&ナッツ(2017.09.03)

次回のベーコンを仕込んだついでに余ったソミュール液で手羽元を燻してみました。

今回は事前にソミュール液で70℃、30分茹でて簡易的な仕込みで行いました。

この時点ですこし食べてみたらちょっとしょっぱかったので少し水で洗い、一晩冷蔵庫で乾燥後、60℃で2時間半ほど燻煙しました。かなり適当です。

 

ついでに家にあったナッツも一緒に。

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アーモンドはあまりスモーク感つかないですね。

無塩だったからかもしれません、次回はごく少量のサラダ油か何かまぶしてから燻製してみようと思います。

ピスタチオはいい感じ。

チキンはかなりしっかりなスモーク感でした。

今回は余ってたさくらチップで1時間、まだ足りなそうだったので、その後、初めてウッド使ってみました。

いいですね、ウッド。

燻煙はウッドに任せて、電気コンロは温度調整のみに集中できるのがいいです。

ただウッド自体もかなり温度あがるので、何度か使用して慣れていかないと。

ベーコン(2017.08.27)

燻製器を早速使用してみました。
まずはアーモンドで初火入れしつつ、どの程度温度が上がるか実験。

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気温27度くらいで電熱器単体で70度、チップを入れると80度まで上がりました。
木製なので温度管理は重要です。上げ過ぎると燃えます。。
アーモンドはというと30分程度の時間では短かったらしく、言われないと分からないくらいのスモーク具合に。。

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数日後、本番のベーコンです。
気温28度。
バラ肉1kg。

塩漬けは振り塩法で。

フォークでかなり細かく筋切りしました。

普通の塩     35g
三温糖      10g
粗引き黒胡椒   10g
ローレル      3枚
ハイランドパーク 30cc
12日間漬けました。
 
塩抜き9時間。
最初はボウルに水をためて行っていましたがいっこうに抜けないので、最後の1時間くらいは流水にしました。
流水だとすぐに薄くなったのが分かったので、次回は最初から流水のほうがよさそうです。
 
冷蔵庫で一晩風乾
皿にキッチンペーパーをしいて、肉をのせただけです。
特に脱水シート等は使用していません。

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チップはサクラ、スコッチウイスキーとの相性を考え、ピートパウダーと一緒に燻しました。

仕込み段階でもシングルモルトを使用しています。

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お、温度が。。

70℃以下に押えて燻して、最後に火を通すために70~80℃に上げるつもりが、いきなり80℃近くに到達しちょっとパニック。

その後30分くらい格闘し、温度は落ち着いたものの、たぶん火が通り過ぎてるだろな。。

ハプニングはありましたが、大体熱乾燥1時間、60~70℃で3時間、70~80℃で1時間燻しました。

今回は電気コンロで温度を上げつつチップを加熱する方法をとりましたが、温度を上げなければ燻煙が出ず、でも上げると狙った温度にならず結構難しかったですね。

次回は燻煙はスモークウッドで出して、温度調整は電気コンロと役割を分ければうまく出来そうな気がします。

あと事前に調べた情報よりかなり多くのチップを消費しました。

なにか間違ってたんだろうか。

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見た目にも水分が飛んでる気がしますね。(この段階ではそう思いました。)

かなり長く変形しちゃいました。

ここも次回の課題ですね。

せっかくの大型スモーカーなので吊り下げにはこだわりたい。

とすると、フックを縦にも複数取り付けられるようにすれば身崩れを防げるはず。

 

一日おいて実食です。

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おや、思いのほかしっとり。

がっつり火が入っちゃったのを想像してたので意外でした。

旨い。

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焼いても旨い。

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もちろんモルトに合わないはずがありません。

 

初めて作った割りに大満足の結果ではありますが、次回は塩抜きをもっと長く、燻しももっと長くすればもっと美味しく出来そうです。

 

 

データ

対象:ベーコン

材料:バラ肉1kg

塩漬:振り塩法12日間(塩35g、三温糖10g、粗引黒胡椒10g、ローレル3枚、ハイランドパーク30cc)

塩抜:溜水8時間後、流水1時間

風乾:冷蔵庫で一晩

温乾:50℃1時間

燻煙:サクラチップ+ピートパウダー、60~70℃3時間、70~80℃1時間

熟成:冷蔵庫で一晩

燻製器(2017.08.15)

燻製器を製作しました。

ベースは八燻研式燻製箱です。

特徴はベニヤ板1枚から切り出して作れることと

食材からの脂が熱源に落ちない構造になっていること。

塗装は柿渋3回塗り。

塗装後かなり面が荒れるので再度研磨が必要。

次回何かで柿渋を使用した際は、蜜蝋仕上げにしてみたい。

初火入れは今ベーコンを仕込み中です。

冬までには冷燻ユニットも作ってスモークサーモンにも挑戦してみたいですね。

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薪棚(2017.06.04)

薪乾燥用の薪棚を製作しました。

ウェブで色々な方々の薪棚を参考に設計しました。

初めての割りにうまく出来た気がします。

後ろは絶対に倒れちゃダメな場所なのでかなり頑丈に作りました。

大きさは幅4m×高さ2m×奥行き1mで45cm薪で5㎥入る見込みです。 

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木が邪魔ですね。

完全に薪を自給するには最低あと2台は必要。

屋根を葺くとき垂木と横浅の隙間がギリギリ体が通る感じだったので

次回はもうちょっと余裕をみるか、痩せたタイミングで作るか。。

あとジャッキベースは不要だったかも。